Wi-Fiを使用する最大の長所は、LANケーブルを用いずに手軽にインターネットに繋げることです。インターネットが普及し始めた頃は、それを繋げるためのLANケーブルが必須でした。しかしWi-Fiが普及し無線状態で繋げるようになってからは、配線が邪魔になる煩わしさがなくなり、離れた距離にある端末へも簡単に使えるようになりました。また繋げる側の方にもLANポートが必要なくなったおかげで、インターネットを繋げられる端末や機材の幅が広くなったのも大きいでしょう。線が不要というのは、それくらい画期的なことなのです。
更にスマートフォンなどを使用する際、各携帯キャリアの通信量を消費せずWi-Fiでインターネットを使うことで、通信速度の低下を抑えることができます。大容量のデータ通信でも平気でやり取りができるので、動画の視聴はもちろん何時間もネットサーフィンを楽しむことが可能になります。もちろんそれはそれで別にプロバイダと契約して料金を支払わなければなりませんが、プロバイダ料は定額で使い放題というのが当たり前になっている時代ですから、存分に活用しなければもったいないくらいでしょう。
一方で短所としては、電波が不安定になり外部の干渉を受けやすくなることです。外部の干渉とは色々ありますが、例えばコンクリートの壁1枚でも影響はありますし、電子レンジや洗濯機の使用でデータ通信に遅延が発生することもあります。
特に影響を受けやすいのは、やはりゲームの世界です。インターネットを使ったゲームでは、0.1秒の遅延が勝敗を分けたり他の人に迷惑を掛けるきっかけになります。常にリアルタイムでスムーズな情報交換が要求されますから、仮に電波が外部の干渉を受けて乱れてしまうと露骨に悪影響が出るわけです。これが普通のインターネットの閲覧だけなら少し待てばいい話ですが、ゲームはそうはいきません。他にもテレビや電話をインターネット回線から使うことが増えている現代では、データ通信が乱れると音声に影響が出ることがあります。
ルーター の違いについても、正しく知っておきましょう。よくルーターを変えると通信速度が速くなると言う人がいますが、ルーターはあくまで電波を飛ばすための機材であり、根本の契約している回線を見直さなければ通信速度は速まりません。
ですが高性能のルーターになると発信できる電波の種類を変更できるものもあり、この機能を使うことで外部の干渉を減らせるようになります。安いルーターほど使えないということではないので、目的意識に合わせた選び方を心掛けるようにしてください。